七五三は、お子さまの成長を祝う大切な節目だからこそ、「当日は晴れてほしい」と願うのは当然のことです。
しかし、どれほど念入りにスケジュールを組んでいても、当日に雨や風の影響を受けることもあるため、あらかじめ天候にあわせた備えをしておくことが大切です。
特にお子さまは大人よりも汗をかきやすく、髪も大人よりも細くやわらかいため、湿気や風の影響も受けやすく、せっかく整えたヘアスタイルやメイクが崩れてしまうケースも少なくありません。
撮影直前に慌ててお直しをすることになれば、お子さまの負担が増えるだけでなく、撮影の進行にも影響が出る原因にもなってしまいます。
この記事では、雨・風・湿気、そして汗などに強いヘアメイク対策を撮影現場目線で詳しく解説するとともに、お子さまはもちろん親御さまにも役立つ具体的なケア方法や当日の持ち物リストをご紹介します。
天候に左右されないためのポイントを知り、しっかりと準備を整えて、当日も慌てることなく、七五三という特別な一日を安心して迎えましょう。
→ 関連記事:七五三衣装の素材と季節の選び方
ヘアメイク対策
雨や湿気の多い日は、髪の広がりやうねり、メイク崩れがおこりやすいため、せっかく整えたヘアメイクが撮影中に乱れてしまうこともあるでしょう。
前夜からの正しいアプローチで、天候の影響を受けにくい土台をつくりましょう。
髪の広がりとうねり防止テクニック
特にお子さまの髪は細くやわらかいため、湿気の影響を受けやすく、せっかく整えたヘアスタイルが崩れてしまうことも少なくありません。
そのため、前日のヘアケアでは保湿を重視しすぎるのではなく、水分を与えすぎないことも意識するようにしましょう。
また、撮影前のスタイリングでも、重たいオイルよりもミストタイプの軽い整髪料を使用することで、髪を必要以上にしっとりさせることなく、ふんわりとした質感を保ちながらまとまりやすくなります。
巻き髪などのダウンスタイルを避け、最初から完全にまとめ上げるシニヨンや編み込みスタイルを選ぶのもおすすめです。
さらに、髪飾りは金属ピンだけで固定するのではなく、Uピンやヘアゴムを併用すると固定力がより一層高まります。
メイク崩れを防ぐベースづくり
湿気や雨の影響を受けやすい日は、特にベースメイクの仕上げ方がメイクの持ちを左右する重要なポイントとなります。
崩れにくいメイクに仕上げるためのコツをパーツ別にまとめたので、参考にしてみてください。
| パーツ | 対策 | ケアのポイント |
|---|---|---|
| ベースメイク | 下地を薄く伸ばした後、余分な油分をティッシュで軽く押さえ、フェイスパウダーを重ねて仕上げる。 | 厚塗りは化粧崩れの原因になるため、薄付きに仕上げることを意識する。 |
| チーク、リップ | 肌になじみやすいクリームタイプを少量使用し、肌や唇にしっかりなじませる。 | 撮影前にティッシュで軽く押さえておくと、色移りやヨレ防止につながる。 |
| 眉、アイライン | 目もとにはウォータープルーフタイプのアイテムを使う。眉には必要に応じてアイブロウコートの使用がおすすめ。 | 雨によるにじみや汗、湿気を防ぎやすく、撮影中もきれいな状態を保ちやすい。 |
額や鼻まわりの皮脂によるテカリが写真で目立ちやすいお父さまは、撮影前にあぶら取り紙やティッシュで軽く押さえておくと、清潔感のある印象につながります。
お母さまは、Tゾーンを中心にフェイスパウダーで整えておくことで、皮脂を抑えながらメイクの美しい仕上がりを保ちましょう。
ヘアセットとキープ術
七五三のヘアスタイルは、崩れにくさだけでなく写真映えも意識することがポイントです。
特にお顔の印象の8割を決める前髪は、雨の日に最も割れたりうねったりしやすい最重要パーツではあるものの、ヘアスプレーやワックスを必要以上に使い、顔まわりの毛をすべてきっちり固定してしまうと不自然に仕上がるため、頬やこめかみ付近には適度に毛流れを残しておくと、やわらかい印象を演出できます。
以下では、湿気や雨の日でも前髪をきれいに保ちやすくするための手順をご紹介します。
- 毛先に少量のヘアオイルをなじませる:前髪を巻く前に、米粒大のヘアオイルを毛先部分になじませる。根元に付けると重みでペタンとなりやすいため、毛先を中心に使用する。
- マジックカーラーで毛流れを整えながら巻く:毛流れを綺麗に整えながら前髪を内巻きにし、カールを記憶させる。しっかり冷めてから外すのがポイント。
- キープスプレーを下から吹きかける:カールを固定する際は、スプレーを下から軽く吹きかける。上から吹きかけると重みでカールがつぶれやすくなるため注意する。
- ブラシで軽く整えて仕上げる:最後に前髪の表面をやさしくブラッシングし、毛流れや束感を整える。何度もとかすとカールが伸びやすいため、触りすぎないのがポイント。
このひと手間を加えることで、湿気や風の影響を受けやすい日でも、前髪のふんわりとしたシルエットを保ちやすくなります。
屋外撮影では、風で髪がふわりと揺れた瞬間が印象的な一枚になることがあります。
特に神社の参道を歩くシーンや千歳飴を持って振り返るシーンでは、横顔のカットを取り入れることで、髪の流れや髪飾りのデザインが美しく写るでしょう。
また、耳もとやうなじまわりのヘアアレンジも自然に見せやすく、やわらかく上品な雰囲気を演出することができるので、こだわってみてください。
屋外撮影時の応急リタッチ法
どれほど完璧に仕上げても、撮影中の雨や風、汗の影響などでヘアメイクや衣装が乱れてしまうことがあります。
そのため、いざというときに備えて、お直しのポイントと持ち物を事前に準備しておくと安心です。
| 項目 | アイテム | リタッチ手順とポイント |
|---|---|---|
| 髪の乱れ | ミニヘアスプレー、コンパクトコーム、鏡 | 手ぐしやコームで毛流れを整え、必要に応じてヘアスプレーで固定する。 |
| メイク崩れ | ティッシュ、お直し用フェイスパウダー | ティッシュで余分な皮脂や汗を軽く押さえてから、フェイスパウダーで整える。肌をこするとメイクがヨレやすくなるため、押さえるようにオフすることがポイント。 |
| 衣装濡れ | ハンカチ、ウエットティッシュ、吸水性の高いタオル、大判バスタオル | 雨の日は、替えの靴下を用意し、移動中は大判バスタオルでお着物を包むようにガードすると安心。衣装に水滴がついたら、擦らずに乾いたタオルを上から押し当てて水分を吸い取る。 |
| 汗対策 | タオル | 汗はヘアセットやメイク崩れの原因になりやすいため、こまめに確認する。 |
風が強い日は無理に撮影を続けず、一時的に撮影を中断することも選択肢のひとつです。
特に屋外での撮影では、髪型や衣装が大きく乱れやすく、整え直してもすぐに崩れてしまう可能性があります。
そのような場合はカメラマンに相談し、全身撮影よりも風の影響を受けにくいアップ中心の構図に切り替えることで、撮影を進められるかを検討してみましょう。
七五三撮影後のケアポイント
七五三の撮影が終わった後は、肌や髪の毛のケアも忘れずにおこなうことが大切です。
帰宅後に髪が雨や汗で濡れている場合は、そのまま自然乾燥させず、ドライヤーでしっかり乾かすようにしましょう。
当日は髪型をキープするために、女の子も男の子も普段より多めのワックスや強力なスプレーを使用しています。
そのため、洗髪は普段よりも丁寧におこない、頭皮や髪に整髪料が残らないようしっかり洗い流すことが大切です。
また、雨や湿気の影響を受けた髪は乾燥しやすくなっているため、洗髪後はトリートメントを使って保湿ケアをおこなうことで、翌日のパサつきや広がりも防ぎやすくなります。
メイクをした場合は、子供も使えるクレンジングや洗顔料でやさしく落とし、いつもより入念に保湿をおこないましょう。
雨や湿気を含んだ草履、革靴、レンタルまたは持ち込みの衣装は、そのままクローゼットに収納するとカビやシミの原因になります。風通しのよい場所でしっかり乾かしてから保管、返却をするようにしましょう。
雨の日と風の日に備えたい持ち物リスト
雨や風が予想される日の七五三撮影では、通常の持ち物に加えて、急な天候の変化にも対応しやすいアイテムを準備しておくと、当日をよりスムーズに過ごしやすくなります。
お子さまのご機嫌や撮影スケジュールへの影響を最小限に抑えるためにも、必要なものを前日までに確認しておきましょう。
- タオル、ハンカチ:髪や顔についた雨や汗を拭き取るために用意する。濡れたときに備えて、予備を2枚以上用意しておくと安心できる。
- 折りたたみ傘:撮影場所や参拝先への移動時に役立つ。晴雨兼用タイプを選べば、日差し対策にも活用できる。
- ヘアスプレー、ワックス:風や湿気で乱れたヘアスタイルのお直しに便利。持ち運びしやすいサイズや無香料タイプを選ぶと使いやすい。
- 小型ブラシ、鏡:屋外でヘアメイクの状態を確認したり、リタッチする際に役立つ。お父さまとお母さまで共有して使うこともできる。
- 予備の靴下、ティッシュ:お子さまの足もとが濡れた場合や、衣装の簡単なケアをしたいときに便利。神社参拝や屋外撮影では特に重宝する。
- あぶら取り紙、フェイスパウダー:汗や皮脂によるメイク崩れ対策に役立つ。お母さまのメイク直しはもちろん、お父さまの額や鼻まわりの皮脂ケアにも活用できる。
当日はお子さまのご機嫌や撮影スケジュールを優先する場面も多いため、必要なアイテムをすぐ取り出せるようにまとめておくことも大切です。
天候の変化への不安を軽減することで、ご家族全員がお子さまの成長を祝う特別な時間をより楽しめるでしょう。
天候を味方につけて自然な写真に
七五三当日の天候をコントロールすることはできません。しかし、事前にしっかりと準備を整えておくことが雨や風によるヘアメイクの崩れや衣装の乱れを最小限に抑えることにつながります。
写真撮影では完璧なヘアスタイルやメイクを維持することだけを目指すよりも、風になびく髪や何気ない仕草、ふと見せる笑顔など、お子さまらしいいきいきとした姿を残すことも意識してみましょう。
万が一のときは、親御さまが落ち着いて対応することも重要なポイントです。
ご家族が慌ててしまうと、お子さまも不安な気持ちになりやすいため、天候の変化やトラブルがあっても冷静に対応することで、自然な笑顔を引き出しやすくなります。
また、雨風が強く安全面や撮影への影響に不安がある場合は、無理に撮影を続ける必要はなく、カメラマンと相談しながら、撮影を一時中断したり屋内撮影へ切り替えたりするなど、その日の状況にあわせて柔軟に対応することも大切です。
天候に左右されることなく、ご家族全員が笑顔で過ごすことを大切にしながら準備を整え、お子さまの成長を祝う特別な一日を素敵な写真と思い出に残しましょう。